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マーケティングチーム
憧れの注文住宅にするなら、「自分専用の書斎が欲しい」と考えている方もいるでしょう。しかし実際に書斎を設ける場合、どのようなタイプがあるのか、どこにレイアウトするのがいいのか、どれくらいの広さがいいのか、何に気を付けたらいいのか、見当がつかないものです。
本記事では、注文住宅で書斎を設けるメリットとデメリットのほか、書斎を設ける際のポイントも解説します。また、書斎を取り入れた間取りの実例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
書斎を持つことに憧れを抱いている方も多いでしょうが、メリットとともにデメリットもあります。長所と短所を把握して、検討するようにしましょう。
自分専用の書斎を持つことは、自分だけの空間を持つことです。そのため、以下のようなメリットが考えられます。
・自分の居場所ができる
・大事なものを大切に保管できる
・読書や趣味のスペースができる
・仕事をする場合は集中して取り組むことができる など
新築住宅に書斎を設ける一番のメリットは、自分の居場所ができることです。書斎というプライベート空間ができることで、思いどおりに自分の時間を過ごすことができます。一人きりになれる空間ができるので、読書をしたり、趣味に没頭したりする時間を気兼ねなく持てます。
自宅で仕事をする方の場合は、集中して仕事に臨めるのもメリットです。書斎に入るだけで、仕事モードに気持ちが切り替わります。
また、家族の思い出の品や趣味のアイテムなど、大事なものを飾ったり、保管したりするスペースにもなります。
次に書斎を設けることのデメリットについて見てみましょう。代表的なのが以下の2つです。
・居住スペースが小さくなる
・家族間のコミュニケーションが少なくなる
書斎を1部屋設ける大きなデメリットは、その分の居住スペースが削られて狭くなることです。面積が十分ある住宅であれば問題ありませんが、限られたスペース内に住宅を建てることになるので、ゆとりの少ない土地に建てる場合はそのほかのスペースにしわ寄せがいくことになります。場合によっては、家族から反対されるかもしれません。
また、書斎の居心地がよすぎると、何時間も滞在してしまう可能性があります。その場合、家族とのコミュニケーションが少なくなることも想定されます。家族で過ごす時間が少なくなってしまうため、書斎にいる時間を決めるなど使い方に関するルールが必要になることもあります。
書斎を設ける場合、いくつかタイプがあります。代表的なのが個室タイプ、半個室タイプ、コーナータイプです。それぞれの特徴について見てみましょう。
壁とドアで区切られた完全個室タイプの書斎は、プライバシーが確保されるのがメリットです。在宅ワークや趣味に集中できるスペースが欲しい方に向いています。
ただし、個室としてある程度の広さが必要になるというデメリットがあります。窓を設ける必要性や居住スペースに大きく影響するほか、より利便性を求める場合は空調や冷暖房設備、コンセント、照明などが必要になるケースもあります。そのため、建築にかかる費用が増えるでしょう。
半個室タイプは、ドアを設けずに、壁やパーテーションなどで仕切るタイプの書斎です。完全な個室ではないため個室タイプに比べるとプライバシー性はやや劣りますが、適度な開放感を確保できます。
「仕事や趣味をしながら家族がいることを感じたい」「書斎にいても、ある程度家族とコミュニケーションが取りたい」といった方に向いています。寝室やLDKなどの中に、袖壁や収納家具を用いて緩やかに空間を仕切り、適度に書斎空間を隠す方法です。
コーナータイプは、壁もパーテーションも設けないオープンな書斎です。リビングやダイニングの一角、廊下の端、階段下のデッドスペースなどに書斎コーナーとしてカウンターやデスクを設置します。設置場所や設計によって、スペースの有効活用になることもあります。
家族とのコミュニケーションが取りやすいので、子どもの学習を見守れる環境を整えたい方や、仕事や趣味をしながら家族と会話したいといった方に向いています。ただし、家族の話し声やテレビの音などが聞こえてくるため、集中できる環境にするための工夫が必要です。
また開放的な空間になるため、整理整頓を怠ると室内全体がゴチャゴチャした印象になってしまうこともデメリットです。
注文住宅で書斎を設置する際に、気を付けたいポイントや注意点がいくつかあります。代表的な3つについて解説します。
最初に考えたいのは、どのような目的で書斎を使うのかということです。「仕事用」「読書や音楽鑑賞用」「趣味のスペース」といった用途によって、設置場所や広さ、レイアウトなどが異なります。
例えば、「集中して仕事をしたい」「静かな環境で読書をしたい」といった要望があれば個室タイプが適していますし、「適度にコミュニケーションをしたい」「リビング学習の環境を整えたい」という要望があれば半個室タイプやコーナータイプになるでしょう。
また、用途によって「リビングの近く」あるいは「リビングから遠く」といったように、おおよそのレイアウトも決まってきます。
書斎の用途が明確になったら、適した広さや動線、使いやすさなどを検討しましょう。仕事に取り組みたいのであれば、作業の内容に適した大きさのカウンターやデスクを設けるスペースが必要ですし、それに応じて広さも必要になります。個室タイプなら2~3帖以上、半個室であれば2帖程度、コーナータイプであればスペースに応じた広さを確保することが多いでしょう。
パソコンやモニターに加えてプリンターやWi-Fi機器などを使用する場合はコンセントも複数必要になりますし、照明器具も必須です。また、何を保管するかによっても、確保する収納スペースが異なります。これらを適切に判断して、利便性を確保するようにしましょう。
書斎は1年中使用するものです。使用頻度やタイプ、設置する場所によって、冷暖房など適切な空調設備を設置しましょう。
仕事から帰宅した後に数時間程度使用する、休日には1日中閉じこもる、といったように、書斎の使用頻度や使い方は人それぞれ異なります。また、趣味のものや大切な思い出の品など、置くものによっては気温や天候の影響を受けることがあります。
特に個室タイプの場合は、適切な換気設備を設置しないと湿気がこもりやすくなり、カビやサビ、腐食などが起こることもあります。
また地域によっては、冷暖房設備が必要になることも考えられます。書斎内にエアコンやストーブを設置するべきか、検討しましょう。リビングの近くにコーナータイプや半個室タイプを設置する場合でも、エアコンの配置をどうするのか検討する必要があります。
シーリングファンやサーキュレーターなどを活用する場合も、快適な温度が保たれるのか判断しづらい場合は、ハウスメーカーや工務店に相談するとよいでしょう。
ここまで注文住宅に書斎を設置する際のポイントについて、さまざまな角度から見てきました。ここでは、注文住宅に書斎スペースを取り入れた間取りの実例を見てみましょう。
まず紹介するのは、岡崎市でフルオーダー住宅のモデルハウスとして展示・販売を行っていた「家族がつながる、吹き抜けと坪庭付きの家」です。
キッチンの対面側には、コの字型の間取りを活用して多目的カウンターを設置しており、適度に家族とコミュニケーションを取りながら作業することができます。
2階には、約2帖の個室タイプの書斎を設けています。PCを使う作業に役立つ広いカウンターにコンセントなども備えており、利便性は抜群です。
個室タイプですが、扉を開放すれば家族とのつながりも感じられます。
集中したい作業の場合は個室、気軽な作業ならキッチン横というように、書斎の使い分けができるのがポイントです。
次に紹介するのが、アウトドアとインドアのアイデアが満載のモデルハウス「憧れを詰め込んだ遊び心くすぐる家」の実例です。
書斎コーナーがあるのは、LDKにつながる、階段下のデッドスペースです。リビング・ダイニングと同じ空間にあるコーナータイプの書斎で、家族の会話を感じながら作業ができます。
上部には本や小物などが置ける棚も設置しており、ちょっとした調べ物や作業にも向いています。
また、スキップフロアの踊り場には休憩スペースを設置。ここでは読書をしたり、アフタヌーンティーを飲んだりと、家族のいる景色を眺めながら自分なりの時間を過ごすことができます。
さらに寝室にも、小さなカウンターを設置しています。コンセントも設置しており、就寝前にゆっくりとした時間を過ごしたり、集中して作業したりするのに適しています。
収納スペースもたっぷり用意されており、趣味のスペースとしても活用できそうです。
「日々の暮らしを愛でるナチュラルな家」は定額制自由設計住宅「d.cross」のモデルハウスです。
書斎は2階の主寝室の中に、ドアのない半個室タイプを設置。ダークグレーのアクセントクロスが洗練された空間を演出していると同時に、静寂さも感じさせます。
高窓は採光や換気の確保といった役割も果たしています。
設計士と創るフルオーダーの住宅「h.IDEA」で建てた、毎日を忙しく過ごすご夫婦が、オンとオフを切り替えながら心地よく暮らせるお家。
オンとオフを切り替えやすいよう、リビングとは少し距離を置いた場所に書斎をレイアウト。
作業に集中できる環境を整えつつ、LDKとの仕切り壁に室内窓をはめこむことで家族との緩やかなつながりをデザインしました。
書斎を設計する際のメリット・デメリットやポイントなどについて解説しました。注文住宅は住まいに対する憧れを叶えることができます。自分の居場所ができたり、思いどおりの時間が過ごせたりするほか、自宅で仕事ができるなど、書斎を設けるメリットは豊富です。注文住宅で自分の書斎を設置したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
なおハウスジャパンでは、実例で紹介したように書斎を設置した注文住宅を数多く手がけています。要望に応えつつ、より快適な空間になるように提案いたします。「自分の時間をゆっくり過ごしたい」「趣味の時間を持ちたい」「家族の声を感じながら、作業をしたい」といったご要望を、ぜひお聞かせください。