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マーケティングチーム
注文住宅を検討するきっかけはそれぞれですが、「家族が増えて賃貸住宅が手狭になった」という方が多いのではないでしょうか。しかし、家族の人数に応じた最適な広さや間取りについては、意外と分からないものです。
本記事では、4人家族で新居を探している方に向けて、最適な間取りや注文住宅で間取りを考える際のポイントについて解説します。
間取りを考える上で軸となるのが部屋の数です。4人家族を「夫婦+子ども2人」と想定して、そこから必要な部屋数を割り出していきましょう。その際、ポイントとなるのが「夫婦の部屋」「子どもの部屋」「部屋の用途」「来客の頻度」の4つです。
夫婦の部屋を1つにするか、別々にして2つにするかで必要な部屋数が異なります。間取りを考える時点で同じ部屋で寝ているとしても、将来的に寝室を分けたいと考えているのであれば、夫婦の部屋として2つの個室が必要になります。また、夫婦それぞれが1人で作業できる部屋が欲しいと考えている場合も、部屋は2つ必要です。
子どもが2人と想定すると、それぞれに個室を与える場合は2部屋、共用する場合は1部屋となります。この際、子どもの性別はもちろん、性格、年齢差、生活スタイル、将来のことも考慮することが大切です。
例えば、同性で年齢が近い場合は1部屋でも大丈夫と考えられますが、10帖以上にしてカーテンや間仕切りなどで仕切れるようにするなど、将来のことも考えて検討しましょう。子どもの性別が異なる場合は、それぞれに個室を与えることを第一選択にするのがおすすめです。
部屋には居室以外の用途もあります。例えば、「趣味の小物が多い」「服が多い」「仕事専用のスペースが欲しい」といった場合は、専用の個室を設けることで対応することもあります。
ただし、居住する用途以外の部屋が必要になると、居住スペースや予算の問題が出てきます。そのため、家族で十分に話し合うようにしましょう。納戸や作業コーナー、ロフトなど、大きな居室を設けずに対応できる可能性もありますので、ハウスメーカーや工務店に相談してアイデアを出してもらうのもおすすめです。
必要な部屋数を決める際に、忘れやすいのが来客の多さや頻度です。1年に数回程度であれば気にすることはありませんが、毎月のように両親や友人が泊まりに来る家庭の場合は、来客用の部屋が必要なケースもあります。来客の多い家族の場合は、必要か必要でないかを決めておきましょう。
部屋数が決まったら、おおよその間取りが決まります。具体的にどのような構成になるのか、またその際のポイントについて解説します。
2LDKとは、LDKのほかに部屋が2つある住宅のことです。上記の例でいえば、夫婦で1部屋、子ども2人で1部屋と考えられます。
子どもの年齢と性別にもよりますが、子ども部屋はなるべく広いスペースを確保することがおすすめです。プライベートスペースを確保することができる上に、間仕切りできる仕様にすれば将来的に2つに区切ることも可能です。
また、子どもの部屋は寝るだけの部屋と割り切って、リビングやダイニングを広くするのも1つの方法です。勉強スペースをリビングに設ける、階段の踊り場や廊下を広くして遊び場として使えるようにするといったアイデアも考えられます。
3LDKは、LDKのほかに3部屋ある住宅です。夫婦用の1部屋のほか、子ども2人にそれぞれ部屋を充てることになります。プライバシーも確保でき、4人家族にとって標準的な構成といえます。
ただし、家族が増えたり、両親と同居したりすることになった場合に対応しにくい面があります。将来的なライフスタイルの変化を想定して、可変的な間取り・設計を採用するのもおすすめです。
4LDKは、LDKのほかに4部屋ある住宅です。夫婦で2部屋、子ども2人で2部屋という組み合わせに加えて、夫婦で1部屋を使う場合は1部屋分の余裕が生まれます。趣味の部屋や来客用の部屋など、さまざまな用途に使用することができます。将来、子どもが増えたり、二世帯で住んだりする際も対応可能です。
ただし、面積が増えるだけではなく、壁、ドアなどの数が増えるため、建築コストが増加したり、しっかりと計画をしていないと動線が悪くなったりする可能性も高くなります。また、子どもが独立した後に、部屋の使い道に困る可能性もあります。1階と2階のどちらに個室を設けるのかという点においても、使い勝手や用途に影響します。この点は注意が必要です。
部屋数と住宅の構成がある程度決まったら、具体的な配置を考えましょう。その際に重要となるポイントについて解説していきます。
注文住宅の間取りを考える際、もっとも日当たりのよい場所に、もっとも広い面積を持つリビングを設けたいと思う方が多いでしょう。そのため、日が当たりにくい方角に玄関や水回りを配置することが考えられます。
そこで、土地の形状や道路との接続部分を把握し、どの方向から玄関に入るのか、どこにリビングを設けると日当たりがよいのか、眺望がよいのか、などを考えます。例えば、接道が1方向に限られている場合は、玄関や駐車場の位置は選択肢が限られます。
万が一、日当たりや眺望のよい場所が1階にない場合は、リビングを2階や3階にすることも検討しましょう。
また車通りの多い道路に面している場合は、騒音やプライバシーについても考える必要があります。リビングだけでなく、寝室や子ども部屋を道路から見えない位置に設けるといったことなども検討材料になります。
間取りを考える際は、家族が動きやすいように動線を考える必要があります。例えば、リビングからトイレが遠い、キッチンとそのほかの水回りが離れているといった間取りになってしまうと、暮らしにくくなってしまいます。
そのほか、ライフスタイルを考慮して、快適な暮らしができるように動線を考えましょう。具体的には、以下のようなことが検討材料になります。
・夫婦の部屋と子どもの部屋の距離
・トイレとリビングの距離(近すぎると音漏れする可能性がある)
・キッチンと洗面脱衣室・浴室の家事動線
・洗濯スペースと物干しスペースの距離
・リビング・ダイニング・キッチンの動線
・玄関と洗面室の距離
・トイレの数 など
このように、家族の生活スタイルなどさまざまな視点から動線を考えて、間取りを構成していきましょう。
家族で暮らす上で考えたいのは、子どものプライバシーと家族同士のつながりです。プライバシーを尊重しながらも、孤立を防ぐような構成が望ましいです。特に、思春期の子どもはプライバシーを尊重してあげたいものですが、一人きりになることを防ぐことも大切になります。
理想の家族同士のコミュニケーションの仕方を考えると、以下のようなアイデアが挙げられます。
・2階に行く階段をリビングにつくる
・対面型キッチンにする
・全体を見渡せるLDKの配置とする
・リビングに勉強ができるスペースを設ける など
このように、自然にコミュニケーションが生まれるようなアイデアを考えましょう。ハウスメーカーや工務店は、こうしたアイデアや実績を多彩に持っています。気兼ねなく相談してみましょう。
暮らし続けていくと、その間に好みが変わったり、子どもが自立して独立したり、仕事をリタイアしたり、二世帯で暮らしたりと、暮らし方が変化することは少なくありません。そのため、将来のことも見据えた上で間取りを考えるようにしましょう。
もちろん将来のことは未確定ですので、「こうなったらいいな」というような理想を夫婦や家族で語り合うことがおすすめです。
・子どもが独立したら、趣味の部屋に用途を変更したい
・高齢になったら1階だけで生活を完結できるようにしたい
・子ども家族といずれ二世帯でも暮らせるようにしたい
・孫ができたら泊まりにきてもらいたい など
長期的な時間軸を持つと、理想の間取りが見えてくるはずです。
4人家族が注文住宅を検討する際のポイントについて解説しました。最適な間取りや部屋の配置などが見えてきたのではないでしょうか。
特に注意したいのは子ども部屋です。小さいうちは同部屋でもかまいませんが、子どもがいずれ成長すると一人一部屋を希望することが多いものです。家族は変化していくものですから、長く住むことを考えて間取りを考えるようにしましょう。
なおハウスジャパンでは、注文住宅をご希望のご家族に対して、家族構成や人数はもちろん、土地の広さや形状に合わせた快適な住まいを提案しています。十分な広さのある土地のほか、不整形地などの実績も数多く持ち合わせています。お気軽にご相談ください。