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マーケティングチーム
2025.06.11 UP
新築一戸建てを指す言葉にはいろいろありますが、「建売住宅」と「分譲住宅」は何が違うのか分からない方も多いのではないでしょうか。法律で定められたような明確な定義はありませんが、「建売住宅」と「分譲住宅」を分類する場合もあります。理想のマイホームを見つけるためにも、その違いをしっかり把握しておきましょう。
本記事では、建売住宅と分譲住宅の特徴を紹介しつつ、それぞれの違いについて解説します。またそれぞれのメリットとデメリットも解説しますので、住まい探しの際にぜひお役立てください。
新築一戸建てには「建売住宅」「注文住宅」「分譲住宅」「規格住宅」といったように、建て方や販売形態などによってさまざまな形態があります。例えば、建築主の意向に合わせて自由に設計・建築されるのが注文住宅で、用意された仕様や規格から選んで住宅を構築するのが規格住宅です。
また、建売住宅とは土地と建物をセットにして販売されている住宅をいい、建売住宅が分譲地に建てられている場合は分譲住宅と呼ばれることがあります。つまり、分譲住宅は建売住宅の一種で、分譲地に建てられている場合は分譲住宅、一般的な一戸分の土地に建てられている場合は建売住宅と呼び分けできるのです。
建売住宅と分譲住宅の具体的な違いについて、次の項目で見てみましょう。
建売住宅と分譲住宅の違いをより明確にするために、この項目では建売住宅の特徴について詳しく解説していきます。
建売住宅は、不動産会社や建築会社が土地と住宅をセットにして販売している住宅のことです。注文住宅とは異なり、購入者が決まる前に建築会社が設計・建築し、建物が完成した時点で販売を開始されます。つまり建売とは、「建ててから売る」という意味合いがあるのです。
ただし、住宅は建築確認検査機関で検査を受けて「確認済証」を取得していれば、更地や建築中の状態でも販売することができます。そのため、完成する前の建売住宅を「未完成物件」として販売しているケースもあります。建売住宅は建築プランが決まっている土地付き住宅全体を指すので、完成する前の未完成の状態、あるいは更地であっても建築することを前提としてプランが決まっていれば建売住宅なのです。
注文住宅は、建築主の家族構成や意向に合わせて設計・建築される住宅ですが、建売住宅は購入者がいない段階で建築会社が建築し、販売する土地込みの住宅のことです。そのため、購入者の意向を取り入れたり、カスタマイズしたりするのは難しいというのが大きな特徴です。
購入する際は、完成している住宅(あるいは建築プラン)を購入希望者が見て購入するかどうか決めるという流れになります。完成済みの分譲マンションを購入する流れと同じと考えると分かりやすいでしょう。
一方、分譲住宅の特徴について、「分譲」の意味を含めて解説していきます。
分譲とは「分割譲渡」の略語で、分割して売りに出している土地や建物のことです。よく聞くのは分譲マンションだと思いますが、集合住宅を1棟全体ではなく、1戸1戸に分割して販売している区分マンションを指します。
同様に、広い土地を1戸分の広さに分割して、不動産会社が販売しているのが分譲地(分譲住宅地)です。この分譲地を販売する主な方法には、土地だけで販売する方法のほか、「建築条件付き住宅地」として販売する方法、建物をセットにして販売する方法などがあります。このうち、最後の分譲地と建売住宅をセットにして販売する方法が分譲住宅ということになります。
住まいとなる住宅自体は建売住宅と変わりませんが、分譲地の場合は宅地造成が適切に行われ、開発により道路などもきれいに整備されているケースがあります。そのため、生活環境が整っていることが特徴の1つとして挙げられます。
分譲地は10区画程度のものから、100区画以上の大規模なものまでさまざまあります。大規模になるほど街全体を計画的に整備しているケースがあり、その場合は分譲地内全体の景観や安全な環境が整備されていることもあります。そのため、街並みがきれいなことに加えて、暮らしやすい環境が整っていると考えられます。
建売住宅と分譲住宅の特徴の違いを把握したところで、それぞれのメリットとデメリットも見ていきましょう。
建売住宅(分譲住宅を含む)は仕様の規格化・標準化によって、注文住宅よりも価格が低く設定されるため、コスト面でのメリットがあります。加えて、分譲住宅の場合は複数棟での設計・施工・販売となるのが通常です。そのため一般論にはなりますが、スケールメリットを活かして人件費や運搬費などが抑えられます。
複数の住宅が同じ分譲地内で販売されているケースでは、住宅のデザインや仕様、土地の形状・向き、販売価格などにより選択肢が複数あることもあります。
また分譲住宅の場合、分譲地内全体が整備されているケースもあり、きれいな街並みで暮らせるのもメリットです。エリア内の道路・歩道が整備されていることもあれば、街全体の防犯性能を高めていることもあります。
引っ越してきたばかりの家族が多く、同世代のコミュニティが形成されやすいこともメリットに感じるかもしれません。また、放置された空き家や空き地などが近くにないこともメリットの1つといえるでしょう。
建売住宅(分譲住宅を含む)の大きなデメリットは、建物がすでに建てられているため、建築プランの変更ができないことです。一部、カスタマイズや追加工事が認められるケースもありますが、建築プランが決定されているためほとんどの場合は変更ができません。
また分譲住宅の場合、不動産会社や建築会社が広い土地を購入し、それを分割して販売しています。そのため、区画を多くするために1区画が狭かったり、隣家との距離が近かったりするケースがあります。加えて、価格を低く抑えるために、似たような外観やデザインの住宅が並んでいる可能性もあります。この点は、1戸のみで販売されている建売住宅にはない、分譲住宅ならではのデメリットと考えられます。
建売住宅とは、不動産会社や建築会社が土地と建物をセットにして販売している住宅を指します。明確な定義はありませんが、分譲地で複数棟販売されている場合は分譲住宅で、空き地に1区画などで販売されている場合は建売住宅といわれます(ただし、不動産会社によっては明確に区別せず、分譲住宅のことを建売住宅と呼んでいるケースもあります)。
分譲住宅は分譲地で販売されているため、同時期に複数棟を販売していることが多いです。そのため、価格が抑えられている、分譲地全体が適切に整備されているなどのメリットがあります。その一方、似たような外観の住宅が並んでいる、1区画が狭いなどのデメリットがあることも考えられます。
住宅の形態は同じですが、特徴だけではなく、メリットとデメリットにもこのように違いがあります。理想の住まい探しのために、違いを覚えておくようにしましょう。
なおハウスジャパンでは、本社のある高浜市を中心に多数の建売住宅を展開しており、理想の住まい探しをサポートしています。カスタマイズも可能な建売住宅のプラン「CUSTOM建売」も用意していますので、お気軽にご相談ください。