2026.02.14.UP
わらびもちの本棚vol.2
こんにちは。
ハウスジャパンのわらびもちです。
先日、友人が「広島に行ってみたい」と話していたのをきっかけに、あらためて読み返した本があります。
こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」です。
本といっても漫画ですが、日常の中に静かに流れる「記憶」と「想い」を描いた、心の奥に残る物語です。
舞台は、原爆投下から少し時を経た広島。
夕暮れの街、穏やかな会話、何気ない毎日。
その一つひとつの風景の奥に、
言葉にできない悲しみや、大切な人を想う気持ちが、そっと重なっています。
広島を舞台にした物語と聞くと、
戦争や原爆についての確かなメッセージが込められていると思い込んでしまうものですが、
この作品は、何かを強く語りかけてくる描写は全くなく、
ただ、“気づいたら心に残っていた…”
そんな読後感を与えてくれます。
もちろん悲しみもありますが、
それよりも恋や希望、誰かを想うぬくもりが、静かに丁寧に描かれているので、
今でもずっと心の片隅に残り続けています。
読み終えた後、夕暮れの景色が普段とは少し違って見えたのを覚えています。
この物語に出会えて良かったと、心から思える作品のひとつです。




