拝啓 皆さま、寒さが苦手な私としては辛い時期になってきました。
工務グループの中尾庄吾です。お客さまのお家を建てる現場監督をしています。
タイトルにも書きましたが、寒さが苦手です。何の根拠もないですが、7月生まれが関係しているのではないかと自分で決めつけています。
しかし、冷たく澄んだ空気が肺の中に流れてくると、1年が終わる季節がやってきたのかな、と趣きを感じ、嬉しくなります。
また、この時期に半袖半ズボンの小学生が外で遊んでいるのを見ると、無敵だなと思うのは自分だけでしょうか?
さて、今回は寒い時期の現場に関することを2つ書きたいと思います。
寒い時期に起こる現象で住宅建築現場を悩ませるものは、何と言っても”凍る“でしょう。
この水が凍るという現象が時折、現場で問題を起こすことがあります。それはお湯を供給する給湯器でのことです。
給湯器は水をタンク内に溜め、ガスや電気で温めてから、お湯として供給する仕組みになっています。
工事中に給湯器を取り付けたあと、通水点検のためにタンク内に水を溜めます。
建築中のお家はガスが通っていないことや建物内に電気がきていないことがありますので、寒い時期になると中の水が凍ってしまわないよう、タンクの中の水を抜く必要があります。
水は凍ると体積が増え膨張します。タンク内に水を残したままだと凍ってしまい、給湯器内の細い管が破損し、水漏れの原因になることがあるからです。
お引き渡しのあと、お家に電気が供給されている状況で、給湯器の電源を入れておけば、内部のヒート機能によってタンク内の水は凍りません。
すでにご入居されている状況で凍結の水漏れが起こる原因として、ブレーカーを落としてしまうことがあげられます。
この場合、不注意での破損となるため部品交換の費用はお客さまの全額負担となります。
節電のためであれば大元のブレーカーは落とさず、個別のブレーカーを入切し、長期不在の場合はタンク内の水抜きを行なうようにすることが大切です。
二つ目はセメント関係になります。
セメント関係とはコンクリートやモルタルなどのことで、セメントに水と砂や砂利を加えたものです。
必ず水を使うので、この水が凍ることで強度に影響が出ますし、寒い時期はコンクリートの性質上、固まる時間が長くなります。
寒冷地など寒い時期が長く、気温もかなり低い地域では、この現象がよく起こります。そのため、駐車場部分のコンクリートなどは春の訪れを待ってから施工を行うことが少なくありません。
それから、こういう地域では、コンクリートに限らず水が凍って作業が滞ることもあるので、ガスバーナーなどで氷を溶かしてから作業することもあるそうです。
上記以外の地域では、水を少なくした流動性の低いコンクリートや、早く固まって強度が出るコンクリートを使うことで、凍りづらくしたり、水が凍る前に固まるようにしたりして、影響を軽くします。
今回は寒い時期ならではのことを書きました。いかがだったでしょうか?
次回の投稿でも現場での体験を書きたいと思っていますが、自分の趣味のことなども書いていきたいな、と思っております。
ご拝読ありがとうございました。